誰がStan getzになれるだろう。

「彼のように吹けるならみんながそうするだろう」

そんなことをコルトレーンが言う。


「同じクラスの彼をみてミュージシャンは無理だと思った」

元アメリカ金融のトップ、アラングリーンスパンが言う。


僕はスタンゲッツが好きだ、と自信を持って言える。一番だ。

でも何が魅力かと言われるととても悩んでしまう。

とても黄色くも青いそんなサウンドが心に響く

なんて抽象的な表現になるばかり。


コルトレーンのようなすごいコードワークがあるわけじゃない。

ベニーゴルソンのように作曲家でもない。


村上春樹さんはとてもスタンゲッツが好きで今でも遺作、People timeが

聞けないと著書に記していた。とてもわかりやすいエッセイなので

是非一度読むことをおすすめするけども、僕にはまだふに落ちなかった。


ひとり、僕の敬愛するプレイヤー、ハンガリーのトニーラカトシュが答えをくれた。

京都でライブ後になんと短いレッスンをしてくれてこう話した。



「彼はドレミファソラシドと吹いても歌なんだ、スタンゲッツなんだ。」



そう、だから誰も真似できない。いつまでもオンリーワンのアイドル。









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